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言語障害のある方へのAT/AACその1 [e-AT・AAC(試験対策)]

それでは各論に入っての4セクションめ.言語障害のある方へのAT/AACの紹介である.ここまでAAC機器(コミュニケーションを支援する機器)は,あまり紹介してこなかったが,ここではAACの考え方そのものも記載しているので要注意,今回は言語障害の紹介とAACの考え方と技法の一部(非エイドコミュニケーション技法)をまとめていく.

  • 言語障害
    言語障害は日本では法的には「聴覚・言語障害」として分類されている.日本国内の18歳以上の在宅の聴覚・言語障害者数は約346,000人,18歳以下の聴覚・言語障害児数が約15,200人と推定される.
    • 言語障害の種類
      • Language(言語活動)の障害
        • Languageとは話したい内容を言語に置き換えたり,聞いた音が何かを判断し,言語音であればそれを意味に置き換える活動のことである.
        • 代表的な例として失語症が挙げられる.
        • 失語症は脳血管障害,頭部外傷により脳の言語活動を司る部分やそれを他の部分に連絡している部分に損傷を受けたときに発生する.
        • 失語症には大きく分けて
          (1) 理解はできるが言語に置き換えることのできない「運動性失語」と
          (2) 言語理解ができなくなる「感覚性失語」の
          の2つに分類することができる
      • Speech(話す活動)の障害
        • Speechとは言語を神経の信号として筋肉に伝え音声にする活動のことである.
        • 代表的な例として構音障害,発語失行,音声障害などがある
        • 構音障害の3つの種類
          器質性構音障害…口唇,口蓋裂や舌の切除など,発音する器官そのものに問題がある.
          運動神経性構音障害…脳や神経の損傷や筋肉そのもの(言語発声機能)に問題がある.
          機能性構音障害…上記のような問題はないが,「いす」を「いちゅ」というように発音の学習に問題がある.
      • Hearing(聞く活動)の障害
        • 音を受け取り,神経を通じて脳に伝える「聞く活動」の障害 → 聴覚障害.
    • AAC(Augumentative and Alternative Communications)
      • AACとは
        日本語に訳すと「拡大代替コミュニケーション」.会話や文章以外のコミュニケーション手段のことをいう.医学・心理学・言語学・音声学・工学などの研究者が重度障害のある人のコミュニケーション方法を学術的に研究する分野.日本では「コミュニケーションエイド」と呼ばれることもある.
        1970年代に障害者の自己決定が尊重されるようになり,コミュニケーションの要望が高まり,80年代に重度障害者とのコミュニケーション技法に関する研究であるAACが誕生した.AACは個人のもつすべての能力を活用してコミュニケーションを目指すものであり.技法としては「非エイドコミュニケーション技法(ノンテクコミュニケーション技法)」「ローテクコミュニケーション技法」「ハイテクコミュニケーション技法」の3つに大きく分けられる.
      • 非エイドコミュニケーション技法(ノンテクノロジーコミュニケーション技法)
        道具を用いないコミュニケーション技法のこと.具体的には以下のようなものがある.
        • 表出行動
          泣き声・笑い声・表情・体の緊張などがサインとして挙げられる.指差し・物を渡す・物を示す・ハンドリング(クレーン)などは要求を伝えるコミュニケーション行動である.
        • 読唇
          発音ができないケースでも構音運動が分かる場合,口の形から言葉を推測することができる.
        • 身振り・ジェスチャー・サイン
          身振り…「いただきます」「バイバイ」など日常で普通に使用される表現.
          ジェスチャー…頭を叩いて「ぼうし」,ハンドルを持った手で「車」など象徴的な身振りのこと.
          サイン…発信者と受信者のルールで成立するもので.一定の学習が双方に必要になる.代表的な例として「手話」「マカトン」などがある.
        • 残存音声
          発声が不明瞭でも身近は人には「発話の状況」として理解できるもので,「あー」「うー」とといった単純なものでも,意味がある場合がある.
        • 視線
          わずかな頭や眼球の動きから視線を使って要求を表出する.
        • Yes/No応答
          うなづきや瞬きなどで質問に応答する方法.ただし,質問内容の理解が困難な人には使用することが難しい.
        • 空書
          指先で文字を書いて意志を伝える方法のこと.

とりあえず今回はここまで.次回はローテクコミュニケーション技法,ハイテクコミュニケーション技法と各技法に使用する機器の紹介を行なう予定である.


参考文献・サイト
  1. 福祉情報技術 II 生活を支援する技術編
    e-AT利用促進協会 監修
  2. 福祉情報技術 I 障害とテクノロジー編
    e-AT利用促進協会 監修
  3. 福祉情報技術コーディネーター認定試験
    e-AT利用促進協会 監修
  4. アダプティブテクノロジー ~コンピュータによる障害者支援技術~
    ジョゼフ・ラザーロ 著/安村通晃 監訳/島原信一・中村美代子・石田直子 訳
  5. こころWeb
    こころリソースブック編集会

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