王者の凱旋(2006F1第6戦スペインGP) [F1]
5月14日,スペイン,バルセロナ郊外のカタルニアサーキットで行なわれた2006年F1第6戦スペインGPを回顧.前戦ドイツでのヨーロッパGPではM.シューマッハ(フェラーリ)が見事地元で優勝を果たしたが,ここスペインはアロンソ(ルノー)の地元GP.ここでM.シューマッハの逆襲を食い止めることができるのか?以前の記事に書いたことがあるが基本的に「オフィシャルサイトのライブタイミングを見る→地上波のビデオを見る」の流れでF1のレヴューは書いているのだが,見事にライブタイミングがラスト10周でぶっ壊れ混乱.で地上波はどうも好きになれない「マッチでぇ~す」の解説であり,なおかつレース自体も言ってはアレだがあまり面白いレースではなかったので,いつもと趣向を変えてちょっと毒付き気味にまとめてみよう.
- 予選ルノーがフロントロウ独占
予選第1セッション,今年で12年めのシーズン,ここが200戦めの大先生ことクルサード(レッドブル・フェラーリ)がクラッシュ!この一発で最後尾確定.開発能力と残留能力の高さおよび荒れたレースでの安定感は超一流,というか信じがたいことに13勝もしているドライバーがこうなってしまうのがノックアウト予選の恐いところ.第1予選はいつもノックアウトされる面子(スーパーアグリ・ミッドランド・トロロッソ)の中からリウッツィ(トロロッソ・コスワース)が4戦連続で第2セッション進出,おめでとう.特筆すべきはミッドランドとスーパーアグリのタイム差.前戦では1.5秒差が今回は0.9秒差,もう少し開発が進むともしかしてもしかするかも….
続く第2セッション,友人と「ヴィルヌーブが予選最終セッションに進めるか」を賭けた訳だが両者とも「No」.じゃんけんで負けた私が負けた…つかじゃんけんで負けた段階で8割方負けてたような気がしないでもない.まぁ,それは置いとこう.それよりも問題は私の贔屓にしているドライバー「『牙を抜かれた』コロンビアの一匹狼」モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)だ!確かに今年のマクラーレンはルノー・フェラーリの2強に比べて明らかに遅いマシンである.だが,チームメイトのライコネン(マクラーレン・メルセデス)を見てみろ.苦しみながらも最終予選に進んで9番グリッドを獲得している.なのにモントーヤは….トラブルがあったとは言ってもノックアウトはちょっとねぇ…ってことで,この段階で狼から犬に降格ね,モントーヤ.なお,第2セッションではその他ウィリアムズの2台,リウッツィ,クリエン(レッドブル・フェラーリ)がノックアウト.
最終予選,トップチーム4台が抜けた速さ.マッサ(フェラーリ)だけ微妙かな.結局ルノーの2台がフロントロウ,フェラーリの2台がセカンドロウ,その後ろにホンダとトヨタが仲良く2列に並んで,ライコネンが9番手,ヴィルヌーブのチームメイトでしっかりと最終予選に進んでしまったハイドフェルド(ザウバーBMW)が10番手となった.多分,ルノーが軽めの燃料,フェラーリが若干積んでいる感じ.ホンダとトヨタは…何も書くまい. - スタート!ライコネンが好ダッシュ!
決勝スタート,ルノーとフェラーリは何事も無かったかのように隊列変わらず1コーナー進入,あっさりとアロンソ(ルノー)がホールショット獲得.中段からスタートのライコネン,前にいる日本車4台をあっさりパスして5番手にジャンプアップ.その他大きな混乱は無く序盤は進む. - 亀の子モントーヤ
モンタニー(スーパーアグリ・ホンダ)が駆動系破損で力なくリタイア.その後17周め,私の評価が「犬」になってしまったモントーヤが2~3コーナーでスピンオフ.3コーナーの内側の縁石にどてっ腹を乗せてしまい,亀の子状態で動こうにも動けない.あっさりマシンを離れモントーヤはリタイア.この時点での私の中のモントーヤの株は「狼」→「『牙を抜かれた』狼」→「犬」→「亀」にまで評価を下げた.次は優勝経験のあるモナコなんだからなんとかしてくれよ,モントーヤ! - フィジケラ,見事なサポート
2戦連続で予選第2セッションノックアウトでアロンソのサポートをできなかったフィジケラ.さすがに2番手スタートでそのままの隊列でレースが進むとやるべきことはひとつ.そう「できるだけゆっくりと走ってアロンソとM.シューマッハのギャップを広げる」こと.第1スティント,見事に防波堤となりファステストラップを刻むアロンソに大きなマージンをプレゼント. - ホンダとトヨタの明暗…
予選仲良く3列~4列めに並んだホンダとトヨタは決勝では明暗くっきり.ホンダは相変わらず決勝はタイムは平凡.しかし地味ながらもどうにか両者完走しバトン(ホンダ)が6位,バリチェロ(ホンダ)が7位で2台とも入賞,おめでとう.地上波ではピット作業くらいしか映ってなかったけどねぇ….一方のトヨタ,16周め何の因果かトゥルーリ(トヨタ)とR.シューマッハ(トヨタ)がチームメイト同士で接触….ダメージを負ったR.シューマッハはピットに戻り応急処置を施すも結局は電気系のトラブルでスローダウン,リタイア.トゥルーリはタイヤとのマッチングに苦しみタイムが安定しない厳しい状況.最後は新人ロズベルグ(ウィリアムズ・コスワース)に追い掛け回されるも,どうにかしのぎきり先輩ドライバーとしての面子がぎりぎりで保つことのできる10位完走となる. - レース自体は1回めのピットで終わっていたのだ!
良くも悪くも先述のとおりフィジケラがセカンドドライバーとして抜群の仕事をしてしまったために1回めのピットの段階でアロンソの優勝は決まってしまったようなもの.燃料を多めに積んで逆転にかけたM.シューマッハもこれではどうしようもない.せめてもの救いは1回めのピット作業終了時にフィジケラを交わして2番手に浮上したことか. - ライコネンが切ない…が!
チームメイトの亀があの様で,単独走行が長かったためなかなか映像に映らなかったライコネン,某解説者に「カタルニアで勝ってチャンピオンになっていないのはライコネンだけ」とまで言われてしまうのが非常に切ない,まぁ先輩のハッキネンもデビューは早かったけど遅咲きのドライバーだったのでファンの方は長~い目で見守って欲しい.レース終盤,バトンが接近するもそこは格の違いを見せて5位完走を果たす.このような状況にも関わらずじんわりじ~んわりポイントを稼いでランキング3位につけているのはさすがである. - アロンソ圧勝!
上位陣はM.シューマッハのブレーキが気になったくらい(というか地上波,現地にいる実況のポエマーと某解説が気付かず,日本にいる片山右京師匠に「ブレーキダストが多いのが気になる」と指摘されるのは見ていてこっちが恥ずかしくなったわ,ホント)で,何事も無く1回めのピット作業終了時の順位のとおりフィニッシュ.ライブタイミングは見事にバグってて実は映像を見るまで結果が把握できていなかったのは内緒である.
結局優勝は地元凱旋レースを勝利で飾ったアロンソ.チェッカーを受けるときにウェービングしたのが微妙にムカついた,いっそいつぞやの亜久里のようにいきなりピットウォールにどっかんしないかな,したら伝説だな,と思ったが不謹慎すぎるのでこの辺りにしておく.まぁ,地元凱旋レースで見事優勝ということで異様に盛り上がっていたのは印象的で良かったのではないかな.書かなくても分かることだが2位にM.シューマッハ,3位にフィジケラ.以下マッサ,ライコネン,バトン,バリチェロ,ハイドフェルドまでが入賞,ポイントを獲得.
最終的に17台完走.さすがにテストによく使用されるサーキットだけにトラブルは少なく共倒れになったチーム無し.佐藤(スーパーアグリ・ホンダ)はテールエンド17位ながら久々の完走.決勝ではまだまだ厳しいかもしれないが,せめて光明の見えかけた予選でスーパーラップを見せて欲しい.
ここでまだまだ早いが現時点でのポイントをおさらい.アロンソとのドライバーズポイントの差はM.シューマッハが15ポイントのビハインド,ライコネンがちょうどダブルスコアで27ポイント差.ルノーとのコンストラクターズポイントはフェラーリが19ポイント,マクラーレンが36ポイントのビハインド,いやぁ,これは思っている以上に苦しいなマクラーレン.
次戦,第7戦は美しくも危険なモンテカルロ市街地コースで行なわれるモナコGP.究極のドライバーズサーキットだけに意外な伏兵が潜んでいるかもしれない.決勝は5月28日(日).できれば今回のようなネタに走ることなく普通の記事が書ける熱いレースを期待したい.
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TBありがとうございました。
アロンソはウェービングでゴールしたんですか・・・。
私は精神衛生に気を使い、最終ラップに入ったあとまずボリュームを落とし、次第に画面から目を離しました(笑)
by laki (2006-05-15 23:17)
lakiさま,コメントありがとうございます.
えぇ,アロンソのチェッカー後はかなりはじけてましたよ.
ウェービングでゴールもさることながら,
オフィシャルが通常のGPの3倍増くらいのフラッグで
ウイニングラップに花を添えて,
パルクフェルメに戻るや否やアロンソは
マシンの上に乗りガッツポーズ,
それだけでは足りないのかマシンの上で腰振って踊ってました:).
よっぽどうれしかったっんでしょうねぇ.
母国に凱旋したレースで観客も異様な盛り上がり.
これはこれで面白かったですよ.
by yas-shi (2006-05-15 23:32)
今回のレースはちょっぴり単調なレースでしたね。その分、アロンソの完全勝利ということになるんですが・・・。でも、記事にも書いてありましたが、あの実況、完全に実況の枠を超えてポエマー。かつての古舘さんを意識しているのかもしれませんが、肝心なところが抜けていて辛い。しかもマッチも同じことを繰り返すだけ。個人的には、河合ちゃんか森脇さん(漢字あってますか?)にサポートについてもらいたいです・・・(涙)
by as (2006-05-16 20:43)
asさん,コメントありがとうございます.
個人的には今回のようにライブタイミングがバグるとつらいですが,
今のF1中継だと画面でかなりの情報を得ることができるので,
実況が無くてもレースは把握できるんですよね.
事実CSの副音声は実況・解説なしの現地音声のみですから.
F1中継に新しい層を取り込もうとした結果が今の地上波ですが,
見事に裏目に出てますよね.
実況は淡々とした人の方がいいなぁ,
昔は関西テレビの馬場さんが静かな実況でよかったんですよ.
今だと…う~ん,意外なところですがアミーゴ伊藤か佐野あたりが,
普段のバラエティとは違い静かな実況をしてくれそうな気がします.
解説は地上波だと森脇さんがベスト,右京師匠が2番手ですね.
ただこの2人だとメカニカルな部分とドライバー視点の部分が
強調されるので川井ちゃんクラスの戦略分析家が欲しいですね.
あ,川井ちゃん以上のマニアックな人いないか…
ということで川井ちゃん,CS解説もいいですが,
地上波にもっと出てきてくれないでしょうか,お願いしますわ,ホント.
by yas-shi (2006-05-17 19:42)